学校長ごあいさつ


  みなさん、はじめまして。令和3年4月から着任いたしました、清水南高等学校・同中等部校長の小野田秀生(おのだひでき)といいます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

本校は、世界文化遺産に登録された三保の松原のある三保半島の付け根に位置しており、生徒たちは、東に富士を仰ぎみる風光明媚な環境で伸び伸びと学校生活を送っています。

また、「富士の如く端正に、橘の如く香りが高く」の校訓の下、「高い知性と豊かな感性・表現力を備え、国際化社会に貢献できる人物の育成」を教育目標に掲げ、日々の教育活動に取り組んでいます。

 本校の大きな特色は、普通科と芸術科を併せ持つ、公立中高一貫校であるということです。校内のいたるところで芸術科美術専攻の生徒の作品や、音楽専攻の生徒の演奏や歌声を見たり聴いたりすることができます。加えて、中高一貫校の特長を活かし、6年間を見据えた、生徒の進路目標を実現するための学力向上に取り組んでいます。

 今後とも、皆様のご支援をいただきながら積極的にさまざまな活動に取り組み、本校の教育活動をさらに充実させる所存でおります。どうぞご支援をお願いいたします。

 

令和3年4月 校長 小野田秀生



 
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2022/03/23

令和3年度 清水南高等学校中等部 卒業式 式辞

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令和3年度 清水南高等学校中等部 卒業式 式辞

 

気温の変化の激しい今年の三月ですが、一雨ごとに寒さもゆるみ、春を感じる今日この頃となりました。本日ここに、令和3年度、静岡県立清水南高等学校中等部の卒業証書授与式を挙行するにあたり、御来賓の皆様方の御臨席を賜り、教職員一同心から感謝申し上げます。

 

ただ今、卒業証書を手にした105名の卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。

 皆さんは3年前に清水南高校中等部に入学し、端正な富士と雄大な駿河湾を望む、風光明媚な三保の地で、個性豊かな仲間たちや熱心に指導してくださる先生方と出会い、日々の授業や部活動、南陵祭や体育祭などの学校行事に精一杯取り組んできました。

 

 特にこの2年間はコロナ禍にあり、学校生活は大きく変化しました。多くの学校行事が中止や延期となり、感染防止のためのマスクの着用や黙食、身体的距離の確保などは今も続いています。また、2学期当初の緊急事態宣言下では分散登校となり、クラスの仲間と会えない日々もありました。それでも皆さんは、前向きに学習活動に取り組み、日々成長してきました。

 

その集大成の一つが、先月実施した「表現」の卒業制作発表会です。それぞれのクラスで演劇づくりに向けて役割分担を決め、分散登校中はオンラインで意見交換し、感染防止に気を配りながら練習を重ねてきました。そして迎えた発表会では、監督以下、クラスの生徒全員が一丸となって、素晴らしい作品を上演してくれました。上演後の挨拶での皆さんの表情は達成感に満ち溢れていました。今年の卒業制作発表会のテーマは「星・輝く」でしたが、皆さん一人ひとりが輝いていました。また、南陵祭以来の再演となる「THE GREATEST SHOWMAN」も素晴らしかったです。決して、練習時間は多くなかったと思いますが、南陵祭の時以上のパフォーマンスが観られたのは、皆さんの心の成長がミュージカルの完成度を高めたからだと思います。

 

さて、SPACの宮城聡監督は、以前本校を訪れた際に、「人と違うことを考えるのは素晴らしいこと」だと述べた上で、「学校生活の中で、他人が考えていないことを考えると、周りから浮いていると言われがちだけど、そのことを面白いと受け入れる空気が大切だ」とおっしゃいました。また、「違っていることを受け入れた上で、それをどう楽しむかということが演劇のテクニック」だとおっしゃっています。宮城監督曰く、同じような性格の登場人物が集まっても演劇は面白くならないそうです。個性的な登場人物が集まるから演劇は面白くなります。そしてそれは、演劇だけの話ではなく、学校生活や社会生活でも同様だと私は思います。

 

人と違った行動や発言をすると、「浮いている」と思われることがあります。周りから浮きたくないから、空気を読んで周囲に気を遣って生活するようになります。そんな生活に息苦しさを感じたり、ストレスがたまったりする人も多いでしょう。そんな雰囲気が学校生活や社会生活で蔓延すれば、いつしか皆、独創的な考えができなくなり、均質化した人間が育ってしまうかもしれません。しかし、コロナ禍で明らかになったように、未知の課題に直面した時は、同じ思考の人たちだけで解決策を見出すことは困難です。自分には想像もつかないことを考える人がいて、そんな人間が集まって課題解決に取り組んだ方が良いアイデアが浮かびそうです。人類の発展のためにも、多様性はとても重要なことなのです。

 

皆さんは様々な小学校から自らの意志で清水南高校中等部に集まりました。それぞれの小学校にそれぞれの学校文化があり、入学当初はルールの違いなどに戸惑ったことでしょう。それと同時に、個性豊かな同級生に刺激を受けたに違いありません。そして、「表現」の授業を通じて、脚本作成や自分以外の誰かを演じることなどで他者理解を深め、他者と自分の違いを知ることで自己理解を深めてきました。また、それぞれの個性を尊重し、合意形成しながら一つの作品を創り上げていく達成感を知りました。皆さんは中等部の3年間で多様性を尊重することを学び、仲間と手を取り合って物事を成し遂げることの素晴らしさを学んできたのです。

 

これからの高校生活は、3年間かけて構築した信頼関係に基づき、個性豊かな同級生たちとより深く語り合い、他者を受け入れ、自分と向き合い、自己のアイデンティティを創り上げていく時期になります。「星・輝く」の「星」とはまぎれもなく皆さんのことです。皆さんが高校生活において、より輝くことを願っています。

 

最後になりましたが、御列席の保護者の皆様、改めまして、本日は誠におめでとうございます。大切に育ててこられたお子様が、健やかに成長を遂げ、ここに中等部の卒業式を迎えることとなりました。心からお喜び申し上げますとともに、今日に至るまで、本校に寄せられました数々の御協力に対しまして、改めて感謝申し上げます。今後も引き続き、本校の発展のために御支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

結びに、卒業生の皆さんが、新たな気持ちで4月からの高校生活をスタートさせ、一層輝かしく、毎日を過ごしていくことを心から祈念し、式辞といたします。

 

令和四年三月十八日

静岡県立清水南高等学校中等部 校長 小野田秀生


17:00