令和4年4月7日(木)
1学期始業式 校長訓示 テーマ「心のしなやかさ」
あらためまして、みなさん、おはようございます。
いよいよ、今日から新年度が始まります。新入生も入学してきますし、新たな先生方との出会いもありました。心機一転、明るく前向きに、学校生活に取り組んでほしいと思います。
昨年度は、始業式・終業式のほとんどを放送で行いました。放送だと皆さんの表情が見えないので話していて不安になります。今日は皆さんの顔を見ながら話ができてとても嬉しいです。ただし、残念ながら、今日は対面ですので、SMAPの曲は流しません。
まずは、新型コロナウイルス感染症についてお話しします。これまで同様、「自分の身は自分で守る」という心構えが大切です。誰かに注意されるからマスクをするのではなく、自分の身を守るため、大切な人の命を守るためにマスクを着用してください。一方、自転車に一人で乗っている時や熱中症が心配される時など、マスクを着用しない場面もあります。つまり、皆さん一人ひとりが感染症を正しく理解し、自分の頭で考えて、感染症対策に取り組むことが重要です。そういう意味で「自分の身は自分の身で守る」心構えが大切なのです。
さて、先日新聞を読んでいると、静岡大学の小林朋子(こばやし ともこ)教授が「レジリエンス教育」に取り組んでいることを知りました。小林先生は教育心理学が御専門で、「レジリエンス」とは直訳すると、「回復力」や「反発力」を意味します。「深刻な事態に直面し、倒れたとしてもしなやかに立ち上がる力」と定義されているそうです。
古くは第2次世界大戦でナチスによる大量虐殺を生き延び、PTSDにならなかったユダヤ人の思考研究から生まれた心理学の分野で、日本では東日本大震災の際、心の復興のキーワードとして広まりました。
ここ最近は、感染症の拡大や自然災害、ロシアのウクライナ侵攻など国内外で様々な出来事が起きており、先の見通しの立ちにくい時代を子供たちが生き抜くために、落ち込んだ気持ちを回復させる方法を学ぶ、「レジリエンス教育」は注目を浴びています。「レジリエンス教育」では、何にも影響を受けない鋼の心を目指すのではなく、逆境に陥ってもしなやかに立ち上がり、元に戻ろうとする心、しなやかな心を育もうという教育です。
どうしたら、しなやかな心が手に入るのか、レジリエンスの高い人の特徴をネットで調べてみると、楽観的で、思考が柔軟で、何でも相談できる仲間がいて、挑戦し続けられる人、などのキーワードが出できました。
皆さん、どんな人をイメージしますか。楽観的で、仲間に支えられて、チャレンジ精神があって、ゴムのようなしなやかさがある・・・。そう、ワンピースの主人公・モンキー・ディー・ルフィです。ということで、皆さん、新年度は海賊王を目指しましょう。
以上で、私の話を終わります。